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研究者と行くから見えてくる|観光と調査ツアーのちがい

更新日:1 日前

研究者ガイドの調査ツアー:自然の見方が変わる連載②


この連載では、研究者の視点で、自然の魅力をわかりやすく紹介します。

ふだん見逃していた発見に気づくと、いつもの海や景色が少し違って感じられるはずです。


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前回は、私がなぜ「ちきゅう研究所(ちきゅうラボ)」を立ち上げたのか、その背景や想いをお話ししました。


今回はもう一歩踏み込んで、「調査ツアーって、普通の観光と何がちがうの?」

というお話をしたいと思います。


観光ツアーと、調査ツアーのちがい


宮古島には、たくさんの観光ツアーがあります。

きれいな海で泳いだり、魚やウミガメを見たり。

それだけでも、十分に楽しく、心に残る体験です。


でも、もしかすると私たちは、

そこにあるたくさんのことを、見逃しているのかもしれません。


海には、たくさんの情報が隠れています。

けれど、普段の観光では、そうした小さなサインにまで目を向けるのは難しいものです。


海草(うみくさ・かいそう)のはみ跡(撮影:市川光太郎)
海草(うみくさ・かいそう)のはみ跡(撮影:市川光太郎)

普段なら見逃してしまうことに注意を向け、

その面白さや不思議に気づいてもらいたい。

そして、生きものの暮らしに、さらに関心を持ってもらいたい。


そこで生まれたのが、調査ツアーです。



調査ツアー=研究する、ではありません


「調査ツアー」と聞くと、

「何か難しそう」「研究をしなきゃいけないの?」

と思われるかもしれません。


でも、安心してください。

参加者のみなさんが、実際に研究者として調査をするわけではありません。


このツアーで大切にしているのは、

“科学の視点で観察すること”です。


のぞきメガネで水中を探している様子
のぞきメガネで水中を探している様子

科学の視点で見る、ということ


たとえば、海で生きものを見たとき。


観光では、

「きれい」「かわいい」「すごい」

で終わることが多いかもしれません。


調査ツアーでは、そこから一歩先へ進みます。


  • なぜ、この場所にいるのだろう?

  • 何を食べているのだろう?

  • この痕跡は、誰が残したもの?


研究者と一緒に、そんな問いを重ねながら自然を見ていきます。


答えがすぐに出ないことも、たくさんあります。


でも、「考えながら見る」ことで、

同じ海、同じ景色が、まったく違って見えてくるのです。



研究者と行く意味


ツアー前に海草の解説をしている様子
ツアー前に海草の解説をしている様子

研究者は、好奇心の塊なんです。


常にいろいろなことに目を向けて、

「なぜだろう?」「不思議だな」と思うことを見つけては、

それを調べることを楽しんでいます。


実は、答えがすぐに見つからないことほど、ワクワクします。


「まだわかっていない」ということは、

これから何かを発見できるかもしれない、ということだからです。


調査ツアーでは、

そんな研究者の目線で自然を見ていきます。


専門的な知識を一方的に説明する、というよりも、


「この痕跡、どう思いますか?」

「何が起きていると思いますか?」


と、参加者のみなさんと一緒に考える時間を大切にしています。


研究者と行くからこそ、

見逃してしまいがちな小さな変化に気づき、新しい発見がある。

それが、このツアーの一番の特徴です。


船からウミガメを発見した様子
船からウミガメを発見した様子

「楽しかった」で終わらせない旅へ


この調査ツアーは、観光を否定するものではありません。


むしろ、

観光の楽しさに、「気づき」と「学び」を重ねる旅

だと考えています。


ふだん何気なく見ていた海や生きもの。

その見方が少し変わるだけで、

自然との距離は、ぐっと近くなります。



次回は、「調査ツアーでは、実際にどんなことを観察するのか?」をご紹介します。


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宮古島の海を、研究者と一緒に見てみませんか?


ちきゅう研究所では、研究者と一緒に宮古島の海を観察する調査ツアーを行っています。


自然を「見る」だけでなく、「学ぶ」体験にご興味のある方は、ぜひ宮古島の調査ツアーぺページをご覧ください



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